機能性とミニマリズムにこだわって設計されたと謳う、Huion ペンタブレット HS64。インターネット上では「軽くて持ち運びに便利」「スマホやタブレット向けのイラストにちょうどよい」と評判です。一方で「イラストの細かい描き込みには向いていない」といった口コミもあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、Huion ペンタブレット HS64を含む板タブ全9商品を実際に使用して、筆圧検知の精度・傾き検知の精度・ペンの使いやすさ・描画面の描き心地・ラグとバグの起こりにくさ・付加機能・付属品を比較してレビューしました。購入を検討中の人はぜひ参考にしてみてくださいね!
筑波大学芸術専門学群卒業後、芸術制作で使用していたPCをはじめとする多くのデジタルデバイスやソフトウェアに関する知識を活かそうと大手家電量販店に入社。販売員としてPCだけでなくプリンター・ルーターなどPC周辺機器の販売や、インターネット・格安SIMなど通信サービスの提案など、PCに関する販売・契約を総合的に担当、自身の担当顧客に合ったPC環境を真摯に考え、販売ノルマや利益にとらわれず提案してきた。 その後2022年にマイベストへ入社し、PCや周辺機器の専門ガイドを担当。富士通やDellのような大手メーカー製PCだけでなく様々なデジタルデバイスに関する経験・知識を活かし、PCや周辺機器選びに困ったユーザーに寄り添う企画・記事制作を心がけている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
Huion ペンタブレット HS64hは、なめらかな描き心地が魅力の、コンパクトかつリーズナブルな1台です。本体サイズは幅200×奥行166×高さ8mmと小さくて薄く、重量も258gと軽量。持ち運びしやすいうえAndroid端末にも対応し、PCがない環境でも使えます。価格も税込3,999円*とほかの商品よりかなり安く、コスト重視の人にも向いていますよ。
公式サイト参照・執筆時点
描画面とペンの使いやすさも、今回比較した全商品のなかでトップクラスの高評価を獲得。引っかかりのないスルスルとしたなめらかな描き心地で、ペン先はブレることなく安定感も良好でした。ラグやバグもまったく感じられず、長時間の作業もはかどるでしょう。
一方で、筆圧の検知精度は物足りない結果に。ペン先の動きを細かく感知する8192レベルの性能と謳われていますが、実際には筆圧による濃淡をしっかり反映することはできませんでした。線幅や粒の大きさの表現力も低く、動きのある繊細なイラストを描きたい人には不向きな印象です。
機能面も上位商品には及ばず、ショートカットキーは本体側4つ・ペン側1つと少なめ。ただ替え芯が8つあり、しばらく買い替えなくて済むのは利点といえます。低価格重視の人には候補となりますが、迫力ある思いどおりの作品に仕上げたい人はほかの板タブも検討してみてください。
実際にHuion ペンタブレット HS64と比較検証を行った商品の中で、各検証項目でNo.1を獲得したものをピックアップしました。
Huion ペンタブレット HS64よりも高い評価を獲得した商品も!ぜひこちらも検討してみてくださいね。
Huion ペンタブレット HS64は、コンパクトさと使い心地のよさが魅力。ここからは改めて、どのような商品なのか詳しく解説していきます。
2011年に設立された中国のタブレットメーカー、HUION。本格的なイラスト描画や医療・デジタル教育向けなど、多彩な製品を扱っています。板タブレットは、入門モデルからグッドデザイン賞を受賞した多機能モデルまで種類も豊富です。
今回ご紹介するペンタブレット HS64は、ミニマルサイズと手書きイラスト機能に特化したエントリーモデル。Andoroid端末にも対応し、ペイントソフトをダウンロードすればスマホやタブレットでも使えます。小型で場所をとらないので、アイデアが浮かんだときにサッと取り出して描き込めるのも利点です。
4つのショートカットキーがあり、よく使う機能をカスタマイズすることも可能。作業効率がアップし、描画により集中できるでしょう。ただ、スマホに接続した際はショートカットキーは使えないので覚えておいてくださいね。
ペンタブには液タブ・板タブの2種類がありますが、大きな違いは描き方と価格。液タブは、紙に描くような感覚で液晶画面に直接描き込めるのが特徴です。しかし板タブと比べて値段が高く、数万円もの差がつく場合があります。
一方で、板タブはスマホやモニターを見ながら手元で描くスタイル。コツをつかむには練習が必要ですが、慣れてしまえば液タブと同じように仕上げられます。液晶がないぶん価格が安いので、導入コストを抑えたい人にもうってつけ。本商品の価格も約4,000円とかなりリーズナブルですよ。
ペンの筆圧レベルは最高ランクの8192段階に対応し、解像度も5080LPIと高性能。線に濃淡が生まれ、イラストや文字に立体感を出せると謳われています。バッテリー不要で、時間を気にせず作業に没頭できるのもうれしいポイントです。
本体サイズは幅200×奥行166×高さ8mmで、重量は258g。作業領域は、PCが160×102mm・Androidデバイスは102×63.8mmです。今回比較した全商品のなかでも非常にコンパクトかつ軽量で、どこで使用しても邪魔になりにくい大きさですよ。左利きで使える左右対称デザインも採用されています。
デバイスとの接続は、付属のUSBケーブルをつなぐだけ。OSはWindows7以降・MAC10.12以降・Andoroid6.0以降・Linuxに対応しています。PC用ドライバは、こちらからダウンロードすることが可能です。なお、Androidデバイスは付属のOTGアダプタを使う必要があるので、USB OTGに対応しているか事前にチェックしておきましょう。
今回は、Huion ペンタブレット HS64を含む板タブ全9商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずはじめに、筆圧検知・傾き検知の精度を検証しました。
ペン先の負荷や角度を変えて実際に描画し、線の濃淡や太さの違いが表現できるかをチェック。ペイントソフトには「CLIP STUDIO PAINT PRO」を使用しています。
筆圧検知の精度は、ほかの商品と比較するといまひとつ。上の画像からもわかるとおり、ある程度の濃淡は表現できるものの、5段階の差を区別できていないのがネックです。1番弱い筆圧では線が不安定だったのも気になるところ。8192段階というスペックほどの実力は発揮できませんでした。
傾き検知の精度も物足りず、角度を変えても線の太さや粒の大きさの変化はわずか。「細かい描き込みには向いていない」との口コミどおり、デッサン風の描画やパステル風の色塗りなど、深く作り込む作品には力不足な印象です。筆圧・傾き検知ともに性能は価格とトレードオフといえるでしょう。
続いて、ペンの使いやすさ・描画面の描き心地・ラグやバグの起こりにくさを検証しました。
ペンの沈み込みや引っかかりがないかや、1時間ラグやバグがなく描き進められるかを評価しています。
総合的な使い勝手は、今回比較した全商品のなかでも非常に優秀です。ペンは太めでラバークリップが持ちやすく、スルスルと快適に動かせました。高い筆圧でもブレることはなく、ペン先の沈み込みがまったくなかったのもメリットです。
描画面も引っかかることなく、とてもなめらかで安定した描き心地。1時間使ってもラグやバグはなく思いどおりに手を動かせるので、長時間負担なく作業を進められるでしょう。
最後に、あると便利な付加機能と付属品を確認しました。本体とペン以外の同梱品として、替え芯8本・USBケーブル・OTGアダプタ・ペン先クリップ・クイックスタートガイドが付属。替え芯は多めにあるので、しばらく買い足さなくてもよいでしょう。
ただ、本体のショートカットキーは4つのみとほかの商品と比べると少なめです。ペンのファンクションキーも1つだけしか搭載されておらず、作業の効率化にこだわる人にはやや力不足といえます。
筆圧段階 | 8192段階 |
---|---|
スマホ対応 |
良い
気になる
読取可能範囲 | 約7.4インチ |
---|---|
本体のファンクションキー | 4個 |
ペンのファンクションキー | 2個 |
対応OS | Windows、Mac OS、Android、Linux |
幅 | 200mm |
奥行 | 166mm |
高さ | 8mm |
重量 | 232g |
ペン立て付き | |
替え芯付き | |
付属品 | ペンPW100、替え芯×8、OTG変換アダプター、マニュアル、Micro USBケーブル |
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最後に、細かく表現できると高評価だったほかのおすすめ商品をご紹介します。
ワコムのIntuos Pro Smallは、筆圧・傾きを正確に検知して細かなニュアンスまで反映できる1台。実際に描いてみると、繊細な変化までしっかり再現できました。なめらかで安定感ある使い心地も好印象です。価格は2万円超えとかなり高額ですが、豊かな描画力で思いどおりの作品が完成するでしょう。
価格と検知精度の両方を重視するなら、XP-PENのDeco MW ペンタブレットもおすすめです。1万円以内と手頃ながら、筆圧・傾きともに性能が高く繊細な線を描けました。画面とペンの使い心地もよく、スルスル手を動かせるのも魅力。AndroidとiOSにも対応しています。
筆圧段階 | 8192段階 |
---|---|
スマホ対応 |
良い
気になる
読取可能範囲 | 約7.4インチ |
---|---|
本体のファンクションキー | 6個、タッチホイール1個 |
ペンのファンクションキー | 3個 |
対応OS | Windows、Mac |
幅 | 269mm |
奥行 | 170mm |
高さ | 8mm |
重量 | 450g |
ペン立て付き | |
替え芯付き | |
付属品 | Wacom Pro Pen 2、ペンスタンド(替え芯付属)、USBケーブル(USB Type-C - USB )、クイックスタートガイド、レギュレーションシート、オンラインマニュアル |
ワコム Intuos Pro Small PTH460K0Dをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
筆圧段階 | 8192段階 |
---|---|
スマホ対応 |
良い
気になる
読取可能範囲 | 約9.4インチ |
---|---|
本体のファンクションキー | 8個 |
ペンのファンクションキー | 2個 |
対応OS | Windows、Mac OS、Chrome OS、Android、iOS12.0以降、iPadOS13.1以降、Linux |
幅 | 260mm |
奥行 | 158mm |
高さ | 9mm |
重量 | 311g |
ペン立て付き | |
替え芯付き | |
付属品 | X3 Eliteスタイラスペン、USB to USB-C変換アダプター、USB to Micro USB変換アダプター、USBケーブル、替え芯抜き、替え芯、クイックガイド、保証書、ワイヤレスレシーバー |
XP-PEN Deco MWをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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