コロナ FH-G3222Yをレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

暖房能力は良好です。部屋に10個の温度計を設置して運転30分後の温度をチェックしたところ、平均室温は3.84℃上昇しました。比較したなかには2.8℃ほどしか温度が上がらない商品もありましたが、こちらは「暖かくなる」という口コミどおり、部屋を暖めるパワーに十分期待できます。

温度計の1つが25℃に到達するまでの時間は20分。ダイニチ工業のFW-5722SGXがわずか10分で25℃に到達したのに対し、速暖性は上位商品に少し及びませんでした。とはいえ、着火後の部屋の暖かさにはそこまで大差なく、寒い季節に重宝するでしょう。

• 30分後の温度変化：平均3.84℃
• 25℃になるのにかかる時間：20分

着火時間を3回計測した結果、謳い文句の55秒とほぼ同じ平均53.67秒を記録。高評価の基準とした90秒よりもかなり速く、着火時間の速さは高評価を獲得しました比較したダイニチ工業の商品はすべて30秒台で着火したことをふまえるとやや遅めですが、わずらわしさは感じにくいでしょう。

約75秒の予熱をすれば約7秒で点火できる秒速点火や、予熱開始時刻を事前に設定できる秒速タイマーも搭載しています。機能を活用すれば、着火時間をさらに速めることもできますよ。

燃費はかなり良いという結果に。運転中は燃焼熱で灯油を気化させるポンプ噴霧式が功をなし、かかった電気代は1時間あたりわずか0.62円。1時間あたり0.54円しかからず高評価を獲得した、上位商品のトヨトミ 石油ファンヒーター LC-S33Nと結果に大きな差はありません。電気代をかなり抑えられます。

灯油代も1時間あたり約21円しかかかりませんでした。高評価の基準である35円よりも10円以上安い結果です。比較した商品の平均値約22.32円（※執筆時点）も下回りました。ランニングコストはかかりにくいといえるでしょう。

口コミに「においが気になる」とあるように、使用後のにおいはやや気になります。運転中のにおいはそこまで強くないものの、臭気判定士の石川英一さんは「不完全燃焼臭が1〜2秒続いた」と消火時のにおいの強さを指摘しました。

比較したほとんどの商品が消火時の不完全燃焼臭が気になりましたが、こちらもこまめな換気が必要です。説明書には、1時間に1～2回の換気をするように記載されています。使用中も使用後も換気は必ず行いましょう。

使い勝手はおおむね良好です。フタがタンクと繋がっていて給油口近くのレバーを引いて開ける仕組みで、灯油がついている部分を触る必要がありません。比較したなかでもフタがタンク一体型の商品は、手を汚さずに給油しやすい傾向がありましたが、こちらも同様です。

タンクの残量確認はできないものの、消火の18分前から1分ずつ行う灯油切れカウントダウン表示機能を搭載しています。残り時間と給油の点滅サインが表示されるので、給油のタイミングはわかりやすいですよ。タンクが5Lと小さめなぶん重量は1.32kgと軽く、力にあまり自信がない人にも向いています。

一方で、エコモードや人感センサーなどの省エネ機能を搭載していないのは惜しいところ。とはいえ、通常モードでも消費電力を抑えながら使えるため、省エネを重視する人でも候補に入る商品です。

安全性も申し分ありません。チャイルドロックのボタンはありませんが、＋とーボタンを同時に押すとチャイルドロックをセットできます。運転中の本体温度も26.7℃と低く、体が触れても熱さは感じにくいでしょう。

比較したほとんどの商品が安全性へ配慮した仕様で、こちらも安全に使えるための機能はそろっています。なお、詳細は以下のとおりです。