パナソニック F-YHVX90は、一人暮らしの人におすすめです。衣類の真下に設置できるコンパクトサイズですが、衣類乾燥力は十分。比較した一部商品は薄手の衣類でも湿り気が残りましたが、こちらはTシャツやワイシャツはしっかりと乾燥できました。厚手のパーカーの胴部分も乾かせる性能で、「洗濯物の乾きが早い」との口コミにも納得です。1〜2人分の衣類を乾燥させたい人にぴったりですよ。除湿力も申し分ありません。恒温恒湿室で運転し、5か所の温湿度ロガーの数値を確認したところ、15分で約70%から49.96%まで湿度が下がりました。小型商品ゆえに比較した大型商品には及ばなかったものの、広いリビングで使うのでなければ十分でしょう。タンクは2.4Lと容量が少なくこまめな排水が必要ですが、フタ付きで水をこぼしにくい設計です。電気代を抑えやすいのもうれしいところ。ワットモニターを使用して1時間あたりの電気代を算出したところ、除湿時は約7.44円・乾燥時は約8.246円で済みました。比較したなかには10~20円ほどかかる商品もあったことをふまえると、電気代を抑えやすいといえます。オフタイマーや乾燥時の自動停止機能など、無駄な運転を防ぐ機能も充実していました。稼働音も特別大きくはありません。実際に測定したところ、稼働音は弱モードなら44.2dBと控えめでした。強モードは50dBを超えたため、「音が気になる」との口コミにも頷けますが、ドアを隔たうえで弱モードにすれば就寝時でも気になりにくいでしょう。「持ち上げて移動しなくても横にスイスイーっとスライドさせられる」と口コミでも好評だったように、部屋間の移動もスムーズです。それほど広くない部屋で使うには十分な性能なので、防犯や花粉対策で部屋干ししたい一人暮らしの人には候補としてみてください。静音性を重視する人・パワフルの除湿や衣類乾燥をしたい人は、ほかの商品も検討してはいかがでしょうか。<おすすめの人>洗濯物干しの下に置けるものを探している人衣類乾燥力の高さを重視する人電気代を抑えたい人<おすすめできない人>寝室で使いたい人
シャープ 衣類乾燥除湿機 CV-P71は、コンパクトで置き場所を選ばないのが魅力。幅30.3cm・奥行20.3cm・高さ52.4cmと小さめで扱いやすいサイズ感です。比較したなかには全体的に10cm程度大きく、設置スペースを確保するのが大変な商品も。こちらは設置面積がA4サイズ程度で済むため、気軽に使えるでしょう。節電しやすいのもメリット。ヒーターを使用しないコンプレッサー式のため、1時間あたりの電気代目安は、除湿時で約5.6円、乾燥時約4.9円に抑えられています。比較したなかにはどちらも10円を超える商品も多くありました。こちらは節電しながら使えますよ。排水に手間がかかりにくいのも利点です。タンクには持ち手には加えて排水穴つきのフタがあり、フタをしたまま水を流せました。小型ながら2.5Lのタンク容量があるため排水頻度が多すぎないのも便利です。運転音は除湿の弱モードで39dBと控えめ。比較したなかには弱モードで45dBを超える商品もありました。こちらは寝室で使いたい人にも向いています。一方で、肝心な除湿力はいまひとつ。実際に運転すると、部屋の湿度を75.87%から50%まで下げるのに20分も時間がかかりました。比較したほかの商品には15分で30%台まで除湿できた商品もあったことから、こちらは除湿パワー・スピードともに物足りません。衣類乾燥力も評価は伸び悩む結果に。実際に部屋干しした衣類へ使うとTシャツ・ワイシャツといった薄物はスタートから4時間で乾きましたが、厚手のチノパン・パーカーは5時間運転しても水分が残りました。厚手の衣類を乾かす際には、風がまんべんなく当たるようにするなど工夫が必要です。口コミでは「重い」と指摘されていたものの、重量自体は9.4kgと比較的軽め。しかしキャスターがないのが懸念点です。比較したなかには本品よりも重い商品もありましたが、キャスターつきのものは楽に移動できました。こまめに移動させて使いたい人には不向きです。ECサイトでの値段は22,000円台(※執筆時点)と比較したなかでは手頃ですが、パワフルな除湿力を求める人は、ほかの商品をチェックしてみてください。
コロナ 衣類乾燥除湿機 Hシリーズ CD-H1023は、夜間や早朝に使いたい人におすすめです。口コミに反して運転音は控えめで、音量は弱モードで39.27dB・強モードで41.7dBを記録。比較した全商品の平均である弱モード42.59dB・強モード52.33dB(※2024年8月時点)よりも抑えられており、静音性はトップクラスでした。除湿力も申し分ありません。実際に湿度72.66%の部屋で使うと、15分後には40.28%まで低下しました。比較したなかには湿度が50%以下になるまでに30分以上かかる商品があったことをふまえると、短時間で除湿できます。ヒーターを使わずに除湿するコンプレッサー式のため、部屋が暑くなりにくいですよ。衣類乾燥力も十分です。実際に5時間使用したところ、厚物のパーカーやチノパンは生地が重なった部分などに水分が残りましたが、薄いTシャツやワイシャツはしっかり乾きました。除湿能力は10Lとパワフルなため、薄手の衣類であればカラッと仕上げられます。1時間あたりの電気代が6〜7円と安いのも利点。比較したほかの商品には消費電力が300Wを超えるものもあったなか、除湿時で約200W・衣類乾燥時で約240Wと低めでした。また水を溜めるタンクは4.5Lと大きめで、排水の頻度を減らせます。手入れが必要なフィルターが1つしかなく、メンテナンスがしやすいのもうれしいポイントです。本体重量は11.67kg(※実測値)と軽いかつ、ハンドル・キャスターが備わっているため、部屋間を移動させて使えます。パワフルながら運転音が静かなど魅力は多いですが、上位商品には厚手の衣類まで乾かせたものもありました。衣類乾燥力を重視して選びたい人は、ほかの商品もチェックしてみてください。
コロナ 衣類乾燥除湿機 Sシリーズ CD-S6322は、除湿力の高さを重視する人におすすめです。今回の検証では、30分で湿度を80%から25%まで下げられました。20%台まで除湿できた商品は少なく、かなり優秀といえます。静音性も比較的高く、稼働音は速乾モードでも約45dBと全体平均以下。夜間の住宅街と変わらない騒音レベルなので、夜のうちに衣類を乾かしたいときにも使えます。一方、衣類乾燥力がいまひとつなのは惜しい点でした。ルーバーを好みの角度で止められるので、とくに乾かしたい衣類に合わせて調整しましょう。コンパクトな設計ゆえに操作パネルも小さめです。押しにくいと感じるときには、リモコンを使うのも一手ですよ。お手入れ箇所の少なさや、フタ付きタンクで給水時に水がこぼれにくいのはうれしいポイントでした。軽量コンパクトで置き場所を選びにくいので、一人暮らしの人や洗面所などの狭い部屋で使いたい人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
シャープ 衣類乾燥除湿機 CV-R120は、薄手の衣類をこまめに乾かしたいビジネスパーソンにおすすめです。実際に部屋干しすると、2時間後にはワイシャツがパリッと乾きました。比較したほかの商品も薄手の衣類の乾燥は得意でしたが、なかには5時間経っても乾かないものも。パーカーのように厚手の衣類でなければ、生乾き臭の心配は少ないでしょう。除湿力も高く、湿度70.9%の室内が15分後には41.8%まで低下しました。比較したなかには15分稼働しても湿度70%以上だった商品もありましたが、こちらはスピーディに除湿。梅雨や夏場の湿気対策にも活躍します。タンクは容量4.5Lと大きく、排水の頻度も少なめ。お手入れパーツはフィルター1か所のみと日頃のメンテナンスも簡単です。「音がうるさい」との口コミに反し、静音性にも優れています。強モードでも43.6dBと、比較した全商品の弱モードの平均約42dB(※執筆時点)と同程度。夜間や就寝中でも気にせず使用できるレベルでした。本体は約15.5kgと重いものの、取っ手とキャスターがついており、転がして移動可能です。リビング・寝室・浴室などいろいろな場所で使いやすいでしょう。1時間あたりの電気代が約8円と省エネなのもうれしいところ。比較したなかには10円近くかかるものもありました。タイマーつきで切り忘れを防止できるうえ、部屋の湿度が55%以下(または4時間経過後)になると自動停止する機能も搭載。洗濯物の乾き具合は検知でいませんが、無駄な電力消費を抑えるのに役立ちますよ。総合的に見て、ワイシャツやTシャツなどをよく着る人や、梅雨や夏場の湿気対策をしたい人にとっては魅力的な商品といえます。ただし、上位商品には厚手のパーカーまで短時間でしっかり乾かせたものもありました。とにかく生乾き対策をしたいという人は、そちらもあわせてチェックしてみてくださいね。