筑波大学芸術専門学群卒業後、芸術制作で使用していたPCをはじめとする多くのデジタルデバイスやソフトウェアに関する知識を活かそうと大手家電量販店に入社。販売員としてPCだけでなくプリンター・ルーターなどPC周辺機器の販売や、インターネット・格安SIMなど通信サービスの提案など、PCに関する販売・契約を総合的に担当、自身の担当顧客に合ったPC環境を真摯に考え、販売ノルマや利益にとらわれず提案してきた。 その後2022年にマイベストへ入社し、PCや周辺機器の専門ガイドを担当。富士通やDellのような大手メーカー製PCだけでなく様々なデジタルデバイスに関する経験・知識を活かし、PCや周辺機器選びに困ったユーザーに寄り添う企画・記事制作を心がけている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
Minisforum UN100Lは、一般的な作業を快適に行え、さまざまな機器と接続しやすいものがほしい人におすすめです。接続端子が豊富で、4つのUSB Type-A端子や、1GbEのLAN端子、ステレオミニプラグ対応のオーディオ端子、映像出力端子にはHDMIとDisplayPortを搭載。USB Type-C端子は1つですが、データ転送・4K出力・PD給電・本体給電に対応していました。
CPUスコアも良好で、実際に「Cinebench R23」で計測すると平均約2591ptsを記録。比較した商品内でも、本品のようにCPUにN100を搭載したものの多くは2500pts前後でした。Core i5やRyzen 7搭載モデルには届かないものの、基礎的な事務作業や趣味レベルでイラストレーターを使うのには十分な性能といえます。
画像処理に関わるGPUスコアは、平均約372ptをマーク。比較した大半のN100搭載モデルも同様の結果でした。高負荷な3Dゲームなどのグラフィック処理には不向きですが、「8番出口」「Overcooked」など軽めのゲームであればカクつきは気になりにくいでしょう。
「本体がかなり熱くなる」との口コミに反し、排熱性能も優秀。高負荷時のディスクの温度は平均39.3℃と40℃以下に抑え、CPUパッケージも平均65.3℃と控えめでした。CPUパッケージは大半の商品が70℃を超え、なかには80℃以上だったものも。本品は冷却ファンも静かなので、長時間でも使いやすいといえます。
実際にMinisforum UN100Lと比較検証を行った商品の中で、各検証項目でNo.1を獲得したものをピックアップしました。
Minisforum UN100Lよりも高い評価を獲得した商品も!ぜひこちらも検討してみてくださいね。
レノボ
コンパクト&縦置き可能でデスク周りがスッキリ。処理性能も十分
そもそもミニPCとは、低負荷なデスクワーク用やサブPCとして使いたい人に向いている商品。高価なデスクトップPCと比べると性能は劣るものの、新しいCPUをベースに作られているため、事務作業や趣味レベルのイラスト作成などには十分活躍する性能を持っていますよ。
今回ご紹介するMinisforum UN100Lは、「Intel Processor N100」を搭載したミニPCです。N100とは省電力なコアで構成されたCPUのことで、メーカーは最大3.4GHzの動作が可能とアピール。16GBのメインメモリに加え、512GBの「M.2 2280 PCIe 3.0 SSD」を搭載しています。
販売元のMinisforumは、香港に拠点を置くミニPC専門メーカー。2012年の設立以来、最新の性能と高い拡張性を持つミニPCを世に送り出してきたミニPCの先駆け的存在です。日本向きのWebサイトや公式ストアがあり、圧倒的な商品ラインナップで展開しています。
本体正面にはUSB 3.2 Gen2端子や、USB Type-Cなど端子を多数搭載。本体側面にはTFカードスロット(microSDカードスロット)も備え、データの移行やバックアップも行いやすいと謳っています。映像出力は4Kにも対応していますよ。
今回はMinisforum UN100Lを含む、人気のミニPCを実際に用意して比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
人気のミニPCを比較検証したところ、Minisforum UN100Lには4つのよい点がありました。1つずつ解説していくので、購入を検討している人はぜひチェックしてみてください。
はじめに、使い勝手を左右する接続端子の数をチェックしました。結果、「各種周辺機器に対応する端子を多数搭載」と謳うとおり、接続端子が豊富に備わり高評価を獲得。ハブがなくても、幅広い機器と繋げやすいですよ。詳細は以下のとおりです。
USB Type-A端子には、前面にUSB 3.0×2、背面にUSB 2.0×2の合計4つを装備。比較したほかの商品にはUSB Type-C端子がないものがあったなか、本品には1つ備わっているうえ、データ転送・4K映像出力・PD(急速)給電に対応しています。
映像出力にはHDMI端子・DisplayPort端子を1つずつ搭載。さらに1GbEのLAN端子、ステレオミニプラグ対応のオーディオ端子も用意され、周辺機器を接続しやすい環境が整っていました。
本体給電も可能なため、デスク周りをスッキリ保つことができます。
電子機器にとって重要な排熱性能も非常に優秀です。温度が上がりにくく冷却ファンの音も静かなので、長時間の使用に適していますよ。
排熱温度を測定できるソフトで実際に計測すると、高負荷時のディスクの温度は平均約39.3℃と低め。CPUパッケージも平均約65.3℃と控えめで、スタンバイ時の45℃から20℃の上昇に抑えられていました。
CPUパッケージの温度は、比較した多くの商品が平均70℃以上、なかには平均80℃を超えたものも。対して本品は「本体がかなり熱くなる」との口コミに反し、処理が妨げられにくく本来の性能を発揮しやすいといえます。
データの処理速度に影響するCPUスコアも良好です。実際にCPU性能をスコア化できるベンチマークソフト「Cinebench R23」で計測すると、平均2590.67ptsを記録。比較した全商品の平均約3735.48pts(※執筆時点)は下回ったものの、本品のようにCPUにN100を搭載した商品は2500pts前後のものがほとんどでした。
2500ptsは、基礎的なデスクワーク・事務作業・軽いゲームには十分なスペック。趣味程度であれば、イラストレーターなどのadobeソフトも使えますよ。
搭載メモリは16GBあり、多くのゲームの推奨スペックをクリアしています。「8番出口」「Overcooked」「Human Fall Flat」といった、軽めのインディーズゲームやパーティーゲームなら楽しめるでしょう。
続いて専用ソフト「3DMark」を使い、画像描写の処理に関わるGPU性能を検証しました。結果、GPUスコアは平均371.67ptを記録。全体平均の約637.70pt(※執筆時点)と並ぶと高水準とはいえないものの、N100搭載モデルの多くは370pt前後と大差はありません。
N100モデルのなかでは平均的な処理性能で、軽いゲームならカクつきやもたつきは気になりにくいでしょう。
Minisforum UN100Lにはたくさんのメリットがある反面、気になった点もありました。購入を考えている人は、しっかりリサーチしておきましょう。
ゲームメインで使いたい人にはスペックが物足りない点はネック。「It Takes Two」「Lethal Company」などのマルチゲームや、「VALORANT」といった処理の重いゲームには向きません。映像がカクついたりズレたりする可能性が高いでしょう。
比較した商品内には、CPUスコア9642pts・GPUスコア1635ptを記録したゲーム機のような性能のものもありました。気になっているゲームをしっかり楽しみたいなら、CPUにIntel Core i5~i7やRyzen 5~7を搭載しているモデルをチェックしてください。
なおミニPCはサイズが小さいぶん、基本的に画像・映像を映すためのパーツであるグラフィックボードは非搭載で、CPUのなかにGPUが内蔵されています。「Apex Legends」「OverWatch」のような重たいFPSゲームをプレイしたいなら、ゲーミングPCなどグラフィックボード搭載タイプを検討しましょう。
パーツの取り替えや増設ができるかを調べたところ、拡張性はいまひとつ。比較したほかの商品には、分解しやすく増設用スロットに簡単にアクセスできるものもありましたが、こちらはテープで一部パーツが固定されており分解が難しい構造です。拡張して長く使いたい人には向きません。
ストレージの交換は可能で、2.5インチSSD/HDDの増設用スロットはあるものの、M.2 NVMe SSDの増設用スロットはなし。メモリはオンボード(メイン基板に直づけされている)のため増設できず、ビデオカードの追加にも非対応でした。
サブPCとして広い用途で使いたい人や、将来的にストレージを増やしたい人には不向きでしょう。
CPUスコア(実測値) | 2591pts |
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メモリスロット | シングル |
SSD換装 | |
SSD増設 | |
Type-C端子の機能 | Power Delivery、4K映像出力、本体給電 |
良い
気になる
幅 | 11.5cm |
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奥行 | 11cm |
高さ | 4.6cm |
重量 | 232g |
VESA対応 |
ここでは、Minisforum UN100Lとは異なる魅力を持った商品をご紹介します。
TRIGKEYのSpeed S5 Proは、PCゲームを手軽に遊びたい人におすすめの1台。CPUには第4世代(Ryzen 7)のハイパフォーマンスモデルを採用し、CPUスコア9642pts・GPUスコア1635ptと高性能です、「VALORANT」など描写が軽めの3Dゲームであれば、比較的スムーズに動かせるスペックを備えていますよ。
2.5インチSSDの増設を行いやすいうえ、メモリも最大32GB×2のデュアルスロットで拡張性にも優れています。重いゲームを遊びたい場合でも、拡張次第で快適に遊べる可能性を秘めている商品です。
このほか、家電量販店のサイトやAmzon・楽天市場などのECサイトでも販売が確認できました。取扱店舗によって値段や送料が異なるので、リサーチしてお得に手に入れてくださいね。
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