解像度4Kのフロントカメラを搭載した前後2カメラ型ドライブレコーダー、VANTRUE Ondash X4S Duo。インターネット上ではよい口コミを多数見かけますが、「逆光ではレンズが内反射しきれいに映らない」と気になる評判も存在し、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の5つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のコムテックやユピテルなどの前後2カメラ型ドライブレコーダーとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、前後2カメラ型ドライブレコーダー選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
アウトドア用品・自転車・PC本体・PC関連用品など、幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」をモットーに、コンテンツ制作を行なっている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
VANTRUE X4S Duoは、映像確認のしやすさを重視する人におすすめです。本体の液晶はもちろんのこと、専用のアプリを入れたスマホやタブレットから記録の閲覧が可能。比較した約9割はPCのみのなか、本品は出先でも気軽に映像を見られます。そのうえ、専用ビュアーソフトがWindowsとMacの両方に対応しているのも利点です。
映像は非常にきれいで、とくにリアカメラは3.5m先に置いたナンバープレートの文字をすべて読み取れました。解像度4Kと謳うフロントカメラも本拠地以外はすべてを読み取れ、万が一事故にあった際も相手を探す重要な手掛かりとなりそうです。フレームレートが信号の点滅周期と被っていないため、信号の色もしっかり記録できるでしょう。
「逆光ではきれいに映らない」との口コミに反し、逆光下でも映像はきれいです。トンネル出口付近の明るさを再現し撮影すると、2m先のナンバープレートの文字をはっきり読み取れました。ただ暗所で撮影した映像にはほぼ何も映らず。HDR機能の搭載を謳っていますが、街灯のない夜道をよく走る人にはあまり向かないかもしれません。
画角の狭さもネック。壁から3.5mの位置に本品を設置し画角の広さを確かめたところ、フロントは110度、リアは100度と狭めでした。コムテックの「ドライブレコーダー ZDR035」が、フロント・リアともに140度まで撮れたことを思うと、やや不十分です。後方からの追い越しや割り込みによる事故を、抑えられない可能性があります。
映像保護機能も物足りません。Gセンサーにより衝撃を受けると自動で録画を開始するのはよいものの、比較した商品の約半数で見られたSDカードの破損や入れ忘れを通知する機能は非搭載です。手軽に映像を見られ映りもきれいですが、撮り損ねるリスクを少しでも軽減したい人は、ほかの商品をチェックしてみてください。
実際にVANTRUE Ondash X4S Duoと比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイ前後2カメラ型ドライブレコーダーと、撮影画角の広さ・映像のきれいさ・悪条件下での映像のきれいさ・映像の確認のしやすさ・映像保護機能の充実度それぞれの項目でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
VANTRUE Ondash X4S Duoの購入を迷っている人はぜひチェックして、自分にとってのベストバイアイテムを見つけてみてくださいね!
JVCケンウッド
高画質で画角も広いものはコレ。証拠を残しやすく使いやすい
そもそも前後2カメラ型ドライブレコーダーとは、前方だけでなく後方の様子も録画できるのが特徴。追突事故や割り込みによる事故に加え、近年社会問題となっているあおり運転にも備えられるのが利点といえます。
今回ご紹介するOndash X4S Duoもそのひとつです。Wi-Fi接続に対応したモデルで、専用アプリをダウンロードすれば、スマホやタブレットでフロントカメラの映像を確認可能。さらに、フロントカメラは4Kと高い解像度を誇り、鮮明な映像が撮れるとアピールしています。
販売元のVANTRUEは、中国発のドライブレコーダーブランドです。世界各国で展開しており、日本ではAmazonに公式オンラインショップを開設。さまざまなタイプのドライブレコーダーを販売しています。
独自のHDR技術により、露出補正や明暗のバランスを調整。暗いところを走っても、細部まで撮影できるとアピールしています。フレームレート(1秒あたりに処理させるフレーム数)は30fps、画角の公称値はフロント・リアともに131度。詳細は以下のとおりです。
記録方式は全部で3つ。手動の「マニュアル録画」に加え、エンジンのON/OFFに連動して録画を行う「常時録画」・衝撃を受けて録画が開始される「衝撃検知録画」に対応しています。
別売りのコードやバッテリーを用意すれば24時間駐車場監視が可能に。モードも衝撃検知・動体検知・低ビットレート録画の3つから設定できますよ。動作温度範囲は、14~158℃です。
別売りのGPSマウントを購入すれば、走行ルートや速度の記録もできますよ。スマホやタブレット以外にも、表示・閲覧専用のビュアーソフトでも確認が可能。対応OSは、WindowsとMacです。
記録媒体はmicroSDカードで、記録最大容量は512GB。ループ録画を採用しており、SDカードのデータが容量に達したときは、一番古い動画に上書きされます。また、内蔵のGセンサーにより衝撃検知録画は自動的にロックされ、上書きされるのを防ぐ仕組みです。
吸盤式のマウントやシガー充電器・粘着テープなどがついているので、セッティングに必要なものを別途用意する必要はないでしょう。付属品は以下のとおりです。
<付属品>
今回は、VANTRUE Ondash X4S Duoを含む前後2カメラ型ドライブレコーダー22商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、撮影画角の広さの検証です。
壁から3.5mの距離に商品を設置し、レーザー墨出し器と分度器で左右対称になるよう放射状に10度ずつ・40~150度まで角度を設定。フロント・リア、どちらのカメラでも側方まで記録できた商品を高評価としました。
フロントカメラの撮影画角は110度と、それほど広くありませんでした。公称値の131度を大きく下回る結果です。
比較したなかには、コムテックの「ドライブレコーダー ZDR035」のように140度以上の広範囲を収められたものも。その点本品は死角があるため、急な車線変更により起きた事故などを、取り損ねる可能性も否定できません。
リアカメラの画角も100度と狭め。高評価の基準とした120度に届かず、フロント・リアともに評価は伸び悩みました。
比較した結果、リアカメラはフロントカメラより画角が狭いものが多かったものの、コムテックの「ドライブレコーダー ZDR035」はフロント・リアともに140度と優秀でした。割り込みやすり抜けの事故に備えておきたい人は、ぜひチェックしてみてください。
続いては、映像のきれいさの検証です。
フロントカメラ・リアカメラでそれぞれの3.5m先にナンバープレートを置き撮影。一連指定番号・本拠地・分類番号・判別文字が明確に読み取れるかをチェックしました。あわせて、フレームレートが、100・120の約数でないものは加点評価しています。
なお、フレームレートとは1秒あたりに表示される画像数のこと。フレームレートが100・120の約数のものは、信号の点滅周期とかぶり信号の色が真っ暗になるリスクがあり、万が一の事故の際に証拠として機能しない可能性があります。
比較した22商品で唯一(※執筆時点)解像度が4Kということもあり、映像のきれいさはトップクラスです。
フロントカメラでは、本拠地以外の情報をすべて読み取れました。車種や車体の色の情報を加えれば、捜索に十分役立ちそうです。
リアカメラの映像はとくにきれいで、ナンバープレートの一連指定番号・本拠地・分類番号・判別文字をくっきり映し出しました。比較した商品のほとんどが本拠地以外は読み取れたものの、すべてを鮮明に記録できた商品は2割ほどです。
フロント・リアともに高画質なので、相手の車を探し出すのに活躍するでしょう。
また、フレームレートが28fpsで、信号の点滅周期とかぶっていなかった点でも評価を伸ばしました。信号の色を撮り損ねる心配が少なく、交差点などの事故では重要な証拠のひとつになりそうです。
次は、悪条件下での映像のきれいさを検証しました。
照度0.1ルクス程度の暗い部屋で、3.5m先に置いた観葉植物と人を撮影。Photoshopのヒストグラム機能を使って輝度の平均値を算出し、45を超えているかチェックしました。
さらに、トンネルの出口付近の逆光を再現し、2m先からナンバープレートを撮影。一連指定番号・本拠地・分類番号・判別文字を明確に記録できるかもチェックしました。
暗所で撮影したフロントカメラの映像には、人や観葉植物がほとんど映せておらず評価はいまひとつです。
輝度も、比較した3割弱は20以上あったのに対し、こちらは0.73とかなり低め。街灯のない暗い道をよく走る人には、あまり向かないかもしれません。
リアカメラも暗所の撮影には弱く、輝度は0.36と低め。比較した約半数は20を超えていたことをふまえると、かなり物足りません。実際に撮影した映像を見ても、人や観葉植物はほとんど映っていませんでした。
なお比較したところ、HDR機能を搭載し悪条件下での撮影に配慮した商品でも、実際に試すと補正力が弱い商品は複数ありました。本品も独自のHDR機能を搭載し、「暗闇でも細部まで撮れる」と謳っていますが、フロント・リアカメラともに、暗所での撮影には懸念が残ります。
一方、逆光には強くフロントカメラの映像は、一連指定番号・本拠地・分類番号・判別文字のすべて読み取れました。
比較したほとんどの商品が、逆光下でもきれいな映像を撮れていましたが、なかには白飛びしていたものも。その点本品は、「逆光ではレンズが内反射しきれいに映らない」との口コミに反し、はっきりとした映像を残せそうです。
リアカメラも逆光を抑え、ナンバープレートに書かれたすべての文字がくっきり映りました。フロント・リアカメラともに逆光に強いので、トンネルの出入り口付近や強い日差しの日の事故を、取り損ねるリスクは低そうです。
比較したなかには、本品同様暗さに弱く逆光に強いものが複数ありましたが、ユピテルの「前後2カメラドライブレコーダー SN-TW9700d」は、暗所の撮影も評価は上々。夜間も日差しが強い日中の映像もしっかり抑えたい人は、そちらもチェックしてみてください。
最後は、映像の確認のしやすさの検証・映像保護機能の充実度を検証しました。
まず映像の確認のしやすさを見るため、モニターの有無やスマホアプリに対応しているか・WindowsとMacの両方に対応しているかなどをチェック。車内では手軽に、家に帰ると詳細な映像を確認できるかという観点で、評価を行いました。
映像機能の充実度では、イベント録画機能(Gセンサー)やマニュアル録画機能の有無や、SDカードの定期的なフォーマットが不要かなどを確認。記録した映像が消える可能性が低いかをチェックしました。
映像の確認のしやすさはトップクラスの高評価。比較したほとんどの商品が、専用ビュアーソフトはWindowsのみの対応だったのに対し、こちらはWindows・Mac両方に対応しているのが魅力です。オプションを購入すれば走行ルートや速度の記録もできますよ。詳細は以下のとおりです。
モニターとカメラが一緒になった一体型なので、出先でも本体のモニターで映像の確認が可能。さらに、Wi-Fiとアプリに対応しており、スマホでカメラの設定や映像の閲覧ができるのも強みです。映像を家でじっくり確認したいときも、出先でさっと確認したいときも、とくに不自由はないでしょう。
SDカードの最大記録容量が512GBと大きいのもメリット。比較したほぼすべての商品は128GB以下だったなか、たっぷり記録できますよ。
一方、比較した上位商品のほとんどが装備していた、SDカードのチェック機能がないのは難点です。SDカードの入れ忘れや破損に気づきづらく、いざというときに 「記録できていなかった」ということがあるかもしれません。
SDカードの定期的なフォーマット(初期化)が必要なのもネック。コムテックの「ドライブレコーダー ZDR035」のようにフォーマット不要な商品に比べると、手間がかかります。SDカードのフォーマットや、きちんと挿入されているか確認するのが面倒な人には、あまり向かないでしょう。
記録解像度 | 4K(3840×2160) |
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実測した水平画角(フロント) | 110度 |
フレームレート(フロント) | 28.0ps |
実測した水平画角(リア) | 100度 |
専用ビュアーソフト | |
SDカードチェック機能 |
良い
気になる
モニター | |
---|---|
総画素数(フロント) | 800万画素 |
水平画角(前後2カメラフロント) | 131度 |
対角画角(フロント) | 155度 |
総画素数(リア) | 不明 |
水平画角(前後2カメラリア) | 131度 |
対角画角(リア) | 150度 |
記録方式 | マニュアル録画、常時録画、衝撃検知録画(イベント録画) |
記録最大容量 | 512GB |
映像ファイル形式 | MP4 |
給電方式 | シガーソケット |
幅(フロント) | 97mm |
奥行(フロント) | 40mm |
高さ(フロント) | 50mm |
幅(リア) | 27mm |
奥行(リア) | 60mm |
高さ(リア) | 27mm |
付属品 | 吸盤式マウント、リアカメラ、リアケーブル、Type C型シガー充電器、Type C型USBケーブル、取扱説明書、クイックガイド、リアカメラ用3M粘着テープ |
音声録音機能 | |
GPS対応 | |
Gセンサー | |
Wi-Fi | |
SDカードフォーマット不要 |
VANTRUE Ondash X4S Duoは、公式オンラインショップやAmazonの公式サイトで購入可能です。Yahoo!ショッピングでも販売の確認ができました。
公式オンラインショップでの価格は、税込 37,124円(※執筆時点)です。キャンペーンによる値引きなども行われているので、こまめにチェックしておくとよいですよ。
最後に、画角が広く映像保護機能も充実していた商品をご紹介します。
ユピテルの前後2カメラドライブレコーダーは、SDカードの不具合を音でお知らせ。入れ忘れや破損を音と文字で警告するので、撮り損ねる可能性は低いでしょう。画角もフロント・リアともに130度以上と十分。万が一の割り込みやすり抜けによる事故に備えられますよ。
画角の広さで選ぶなら、コムテックのドライブレコーダー ZDR035をチェック。フロント・リアともに140度を記録し、真横の車まで捉えられるでしょう。SDカードチェック機能があるうえ、定期的なフォーマットは不要なので手間もかかりません。映像も鮮明で事故の際に役立ちそうです。
記録解像度 | フルHD(1920×1080) |
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実測した水平画角(フロント) | 140度 |
フレームレート(フロント) | 28.0fps |
実測した水平画角(リア) | 130度 |
専用ビュアーソフト | |
SDカードチェック機能 |
良い
気になる
モニター | |
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総画素数(フロント) | 200万画素 |
水平画角(前後2カメラフロント) | 135度 |
対角画角(フロント) | 160度 |
総画素数(リア) | 200万画素 |
水平画角(前後2カメラリア) | 130度 |
対角画角(リア) | 150度 |
記録方式 | 常時録画、イベント記録(Gセンサー記録、ワンタッチ記録) |
記録最大容量 | 128GB |
映像ファイル形式 | MOV |
給電方式 | 電源直結 |
幅(フロント) | 62mm |
奥行(フロント) | 37mm |
高さ(フロント) | 52mm |
幅(リア) | 55mm |
奥行(リア) | 直径25mm |
高さ(リア) | 直径25mm |
付属品 | 5Vコンバーター付電源直結コード、フロントカメラ用ブラケット、リアカメラケーブル、microSDカード(16GB)、ドライブレコーダー搭載ステッカー、取扱説明書・保証書 |
音声録音機能 | |
GPS対応 | |
Gセンサー | |
Wi-Fi | |
SDカードフォーマット不要 |
ユピテル ドライブレコーダー SN-TW9700dの口コミ・評判は?実際に使ってメリット・デメリットを徹底レビュー!
記録解像度 | フルHD(1920×1080) |
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実測した水平画角(フロント) | 140度 |
フレームレート(フロント) | 17.5/27.5fps |
実測した水平画角(リア) | 140度 |
専用ビュアーソフト | |
SDカードチェック機能 |
良い
気になる
モニター | |
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総画素数(フロント) | 200万画素 |
水平画角(前後2カメラフロント) | 138度 |
対角画角(フロント) | 168度 |
総画素数(リア) | 200万画素 |
水平画角(前後2カメラリア) | 138度 |
対角画角(リア) | 168度 |
記録方式 | 常時録画、衝撃録画、マニュアル録画、後続車接近録画 |
記録最大容量 | 128GB |
映像ファイル形式 | AVI(MPEG-4 AVC/H.264) |
給電方式 | シガーソケット |
幅(フロント) | 92mm |
奥行(フロント) | 31mm |
高さ(フロント) | 52mm |
幅(リア) | 38mm |
奥行(リア) | 27mm |
高さ(リア) | 30mm |
付属品 | シガープラグコード、カメラケーブル、脱脂クリーナー、フロントカメラ取付ステー固定用両面テープ、リヤカメラ取付ステー固定用両面テープ、microSDカード |
音声録音機能 | |
GPS対応 | |
Gセンサー | |
Wi-Fi | |
SDカードフォーマット不要 |
コムテック ドライブレコーダー ZDR035をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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