コンパクトなサイズが売りの10,000mAhモバイルバッテリー、Silicon Power(シリコンパワー)Cell C10QC。ネット上には充電が速いと高評価の口コミが多く見られる一方で、「ずっしり重い」「厚みがある」といった気になる評判もあり、購入を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のAnkerやZendureなどの10,000mAhモバイルバッテリーとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、10,000mAhモバイルバッテリー選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
シリコンパワー Cell C10QCは、コンパクトでもパワフルに充電できる商品がほしい人におすすめです。実容量を調べたところ、10,000mAhのうち6,838mAhで変換ロスは31.62%に抑えられました。比較したなかには記載容量の半分しか充電できないものもあったなか、本商品はPhone14を2回フル充電できるほどの実容量です。1日1回の充電では足りない人に向いています。
最大出力は実測値で17.19Wを記録し、スマホの急速充電が可能です。30分間の充電で、残量0%のiPhone14を約50%まで回復できました。タブレットを急速充電するなら27.05Wを記録したAnker Power Bank (10000mAh, 30W)レベルの出力が必要ですが、スマホの充電メインで使うなら本商品の性能で十分ですよ。
携帯性にも優れています。「厚い」との口コミどおり高さは2.22cmと、スマホを重ね持ちするには厚いものの、比較した半数以上の商品が2cm以上でした。表面の面積で比較するとコンパクトで、「重い」との口コミに反して重量は約184gと軽量です。メーカーが「旅のお供に」と謳っているとおり、気軽にバックに入れて持ち歩けます。
出力ポートはUSB Type-A×2・USB Type-C×1の合計3口。比較したなかで3台同時充電できるモデルは全体の3割程度と少数派でした。スマホ・イヤホン・スマートウォッチなど、日頃から複数のデバイスを持ち歩く人にうってつけです。本体への充電はUSB Type-C・microUSBどちらも使えます。
カラーはホワイト・ブラックの2色展開。USB Type-C to Type-Cケーブルと、USB Type-A toType-Cケーブルが付属しているため、別途ケーブルを用意しなくてもすぐに使えますよ。
ECサイトでの価格は、執筆時点で税込3,000~4,000円台。比較したほとんどの商品が3,000〜7,000円の価格帯に該当したため、本商品はやや手頃な価格といえます。コンパクトながら、3台同時接続や急速充電もできるパワフルさが魅力です。ただし、ワイヤレス充電やMagSafeには非対応なので、より利便性を求めるならほかの商品も検討しましょう。
実際にシリコンパワー Cell C10QCと比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイ10,000mAhモバイルバッテリーと、変換ロスの少なさ・充電の速さ・持ち運びやすさ・使いやすさそれぞれの項目でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
シリコンパワー Cell C10QCのデメリットが気になる人は、ぜひこちらも検討してみてくださいね!
UGREEN
大容量で高速充電するならコレ。ケーブル内蔵でかさばらない
台湾に本社をおくSilicon Powerは、メモリーカードやHDDなどストレージ製品を数多く手がけています。
今回ご紹介するCell C10QCは、10,000mAhの容量を備えたモバイルバッテリーです。Type-AとType-CのUSBポートを搭載しており、スマホだけでなくNintendo Switchなどさまざまな機器の充電に活躍します。
より充電時間を短縮できるよう、Type-CのUSBポートは通常の2倍速で充電を行う18Wの電力が供給されているのも特徴。充電方法はケーブルを本体に差し込んで充電したいデバイスを接続するだけと、使い方は簡単です。
本体の充電には、Type-Cとmicro USBの2つの入力ポートが使用できます。
また、デバイスの過充電を防ぐ、インテリジェントセーフ機能が搭載されているのも魅力。充電がフルに近づくと細流充電に自動で切り替わるため、ケーブルを繋いだままでも安全に充電できます。
そのほかにも過電圧保護や静電気抵抗など、12種類もの保護機能を備えているのもポイントです。安全性を高めるための工夫が施されています。
カラーは、ブラックとホワイトの2色。飛行機の機内にも持ち込みできるので、長距離の旅行にも便利ですね。
なお、比較したほとんどの商品がブラックまたはホワイトのシンプルなデザインでした。モバイルバッテリーもデザインにこだわりたい人は、アメリカのメーカーZendureもおすすめ。モバイルバッテリー SuperMini GOはカメラを模したかわいいデザインで、カードサイズのSuperMiniは8色とカラー展開が特徴です。
はじめに、変換ロスの少なさの検証です。
電子不可抵抗器と電圧電流チェッカーを用いて、フル充電時からバッテリーが切れるまでの実容量を測定。パッケージ記載の容量に近い商品ほど高評価としています。
公称する容量10,000mAhのうち、実容量は6,838mAh。変換ロスは31.62%に抑えられました。比較した全商品の平均値が約6,289mAh(※執筆時点)だったので、本商品はロスが少なくたくさん充電できるといえます。
モバイルバッテリーは、パッケージ表記の容量のすべてを充電で使用できるわけではありません。比較したところ、ロスが少ないものでも実容量は6,000~7,000mAhほど。なかには、記載容量の半分も充電できなかった商品もありました。
本商品は変換ロスが少なく、iPhone14なら2回フル充電できるバッテリー性能を備えています。せっかく買うなら、本商品のように少しでも多く充電できるものを選ぶのがおすすめです。
続いて、充電の速さを検証しました。
MacBook Pro 16インチを電池残量30%から60%になるまで充電し、電圧電流チェッカーで充電時の最高出力を測定。スマホ・タブレットを急速充電できる30Wを基準として、出力が高いものほど評価しています。
実際に出力を計測したところ、最大出力は17.19Wでした。急速充電に対応できる20Wとほぼ同水準で、30分間の充電で残量0%のiPhone14を約50%まで回復できました。口コミどおりの高速充電といえるでしょう。
なお、タブレットの急速充電もしたいなら、最大出力30W以上の商品がおすすめです。比較したAnkerのPrime Power Bank (12000mAh, 130W)は59.35Wと、ノートPCも充電できるほどの高出力。Anker Power Bank (10000mAh, 30W)も27.05Wを記録し、タブレットを急速充電できる性能がありました。
最後に、持ち運びやすさ・使いやすさの検証です。
持ち運びやすさはスマホと重ねて持ちやすいか・カバンやポケットに収納しやすいかといった観点で、モバイルバッテリーの面積・厚さ・重量をチェック。同時に、充電残量の表示方法や同時に充電できる機器台数など、使いやすさも確認してます。
厚さ2.22cmと、口コミどおりやや厚めではありますが、面積は57.78cm2と小さめです。重さも約184gと軽量でした。スマホと重ねた状態では持ちやすいとはいえないものの、カバンやポケットに収納してもかさばらないサイズといえます。
比較したなかでも厚さ2cm以下の商品は全体の4割に満たなかったので、本商品が特別厚みがあるというわけではありません。また、半数以上の商品が200gを上回っており、「ずっしり重い」という口コミに反して本商品は軽い部類といえるでしょう。
本商品はコンセントを内蔵していないタイプですが、比較したなかでも充電器にもなるコンセント一体型のタイプは大きくて重たい傾向がありました。持ち運びの頻度など、用途にあわせて商品を選ぶとよいでしょう。
出力ポートはUSB Type-A×2・USB Type-C×1を搭載し、最大3台まで同時に充電できます。比較したなかでも3台同時充電に対応したモデルは少なく、全体の3割程度。本商品はスマホのほかにイヤホン・スマートウォッチなど複数のデバイスを使用している人にうってつけといえます。
モバイルバッテリー本体とスマホを同時に充電できるパススルー充電には対応していませんが、USB Type-Cポートは高速充電のPDに対応。バッテリーがピンチのときに役立つでしょう。
一方、置くだけで充電できるワイヤレス充電には非対応。iPhoneの12シリーズ以降を使用している人には、マグネットでワイヤレス充電中にズレにくくなるMagSafe対応モデルもおすすめですよ。
<検証結果>
変換ロス率 | 31.62% |
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最大出力(実測値) | 17.19W |
良い
気になる
入力端子 | USB Type-C×1、microUSB×1 |
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出力端子 | USB Type-C×1、USB Type-A×2 |
ワイヤレス時の最大出力(公称値) | |
付属品 | USB Type-C to Type-Cケーブル、USB Type-A toType-Cケーブル |
保証期間 | 13か月 |
ケーブル内蔵 | |
ACプラグ内蔵 | |
ワイヤレス充電(Qi)対応 | |
幅 | 6.2cm |
奥行 | 9.05cm |
高さ | 2.22cm |
重量 | 約184g |
シリコンパワー Cell C10QCの取扱店舗は、Amazon・楽天市場・YahooショッピングなどのECサイトです。
ほかにもヨドバシカメラなどの家電量販店で、取り扱いがある場合もあります。ショップによって値段や送料が異なるので、お得に買えるところを探してみてくださいね。
モバイルバッテリーは、飛行機機内へ持ち込むことができます。ただし、万が一発熱・発火などがあった場合に対応が遅れてしまうため、預け入れ荷物に入れることはできないので注意が必要です。預け荷物に入れてしまった場合は、X線検査で引っかかり破棄される可能性があります。
また、持ち込める容量や個数にも制限があります。国内線は、容量27,027mAh以下であれば何個でも、27,027mAh以上43,244mAh未満であれば2個まで持ち込めますよ。基準は航空会社ごとに異なるので、利用する際は必ず各社の公式サイトをチェックしてくださいね。
モバイルバッテリーは一般の燃えないゴミとして回収できません。内蔵されているリチウムイオン電池は発火や爆発の恐れがあるためです。
モバイルバッテリーがいらなくなったら、リサイクル回収が必要です。リサイクルBOXが設置されている家電量販店やホームセンターに持ち込みましょう。回収している店舗は、自治体のサイトなどで確認できますよ。
最後に、普段使いしやすい便利な商品をご紹介します。
使い勝手のよさで選ぶなら、Anker 633 Magnetic Battery(MagGo)がおすすめ。MagSafe対応のiPhoneなら、裏面に貼りつけて充電可能。有線・無線充電を組み合わせれば、最大3台まで接続できます。実容量は7,211mAhとかなり無駄がなく、iPhone14なら2回分。出力も高く急速充電できますよ。
コンパクトなモデルをお探しなら、Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000) がぴったりです。厚さ18mmと薄いうえに約206gと軽量なので、スマホと重ねてもしっかり握れます。スマホ背面に貼りつけられるMagSafeにも対応。充電ロスも少なく、iPhone14なら2回フル充電できます。
変換ロス率 | 27.89% |
---|---|
最大出力(実測値) | 18.37W |
良い
気になる
入力端子 | USB Type-C×1 |
---|---|
出力端子 | USB Type-C×1、USB Type-A×1 |
ワイヤレス時の最大出力(公称値) | 7.5W |
付属品 | USB Type-C to Type-Cケーブル、取扱説明書 |
保証期間 | 24か月+6か月(会員登録後) |
ケーブル内蔵 | |
ACプラグ内蔵 | |
ワイヤレス充電(Qi)対応 | |
幅 | 10.7cm |
奥行 | 6.6cm |
高さ | 1.8cm |
重量 | 約218g |
Anker 633 Magnetic Batteryをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
変換ロス率 | 28.56% |
---|---|
最大出力(実測値) | 17.97W |
良い
気になる
入力端子 | USB Type-C×1 |
---|---|
出力端子 | USB Type-C×1、USB Type-A×1 |
ワイヤレス時の最大出力(公称値) | 7.5W |
付属品 | USB Type-A to Type-Cケーブル、取扱説明書 |
保証期間 | 18か月+6か月(会員登録後) |
ケーブル内蔵 | |
ACプラグ内蔵 | |
ワイヤレス充電(Qi)対応 | |
幅 | 7.0cm |
奥行 | 10.7cm |
高さ | 1.8cm |
重量 | 約206g |
Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000) A1642をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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