パナソニック ストレートアイロン ナノケア EH-HS0Jの口コミ・評判は？実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー！

髪へのダメージを抑えながら使える点も魅力です。本品のプレートには、髪への摩擦を低減するスムースグロスコーティングプラスが施されています。実際に155℃に設定した本品を人毛の毛束に300回通して毛を電子顕微鏡で確認すると、キューティクルは全体的に閉じた状態を保っていました。

なかにはキューティクルの開きが気になる商品も見られましたが、こちらは「ナノイーで髪に水分を浸透させ、キューティクルを引き締める」という謳い文句にも納得の結果です。

ただ、キューティクルが剥がれた毛束もわずかながら見られたため、髪質によっては合わない可能性も。とくにカラーリングやブリーチを繰り返しているダメージ毛の人は、様子を見ながら使いましょう。

コーティングプレートの耐久性も申し分ありません。155℃に設定したプレートを2H・6H・9Hの鉛筆で擦ったところ、ガラスレベルの硬度である9Hの硬い鉛筆で100回擦っても、コーティングは剥がれませんでした。

比較したなかには爪の硬さと同程度の2Hの鉛筆で15回擦っただけでコーティングが剥がれたものがあったのに対し、本品は毎日使ったとしても、一般的に持つとされる5年はコーティングが剥がれず済みそうです。

アイロンをそのままアルミラックにかけたり、それほど気を遣わなくても傷つきにくいため、きれいな状態で長く使えるでしょう。

立ち上がるまでの待ち時間も少なめです。表面温度が155℃に到達するまでの時間は約42秒と、それほど待たずに温まりました。一部商品には2分以上かかったものがあったのに対し、忙しい朝でも使いやすいといえます。

温度の正確性も良好で、本体が155℃に到達したと判断したときの実際の温度は約150℃と大差ありません。なかには10℃以上も高かったり低かったりする商品があったことを思うと、本品は想定どおりの温度で使用できるでしょう。

使いやすさも優秀です。本体重量は260〜290gと負担になりにくい重さで、持ち手の幅は5〜7cmとほどよいサイズ。持ち手の硬さも6〜9N（※）と硬すぎず、手の大きさに関わらず持ちやすいでしょう。長時間の使用でも手が疲れにくいといえます。

「N（ニュートン）」は、硬さを表す単位です

比較したなかにはコードが回転しないものもありましたが、コードが360℃回転し絡まりにくく取り回しやすいのも利点。後ろ側の髪にも当てやすいですよ。メーカーは髪の根元への差し込みやすさにもこだわっており、先端のヘッドはスリムに設計しています。

「ON/OFFと温度設定がアイロンの内側にあって使いにくい」との口コミ同様、ボタンがやや押しにくい点は気がかりです。とはいえ温度調整はダイヤル式ではなくボタン式なので、簡単に操作できるでしょう。

1. 本体の重さ｜260～290g
2. 持ち手の幅｜5～7cm
3. 持ち手の硬さ｜6〜9N
4. ボタンの位置｜内側
5. 温度調整の方法｜ボタン式
6. コードが360℃回転するか｜◯

機能性も悪くありません。マイナスイオン機能や、60分後に自動で電源が切れるオートオフ機能を搭載していました。一部商品には開閉ロック機能がないものもありましたが、本品は対応しており持ち運び時にも便利です。

一方で、温度調整の幅が130～200℃と狭いのは惜しいところ。約130℃・155℃・170℃・185℃・200℃の5段階のみで、100℃未満の低温は使えません。髪のダメージ具合に合わせて細かく温度を調整したい人にはやや不向きでしょう。

また毛流れを整えられるサイドコームや、リアルタイム温度表示機能はなし。いつも同じ温度でスタイリングができる、温度ロック機能も非搭載でした。

1. 温度調整の幅の広さ｜130～200℃
2. マイナスイオンの有無｜◯
3. サイドコームの有無｜×
4. オートオフ機能の有無｜◯
5. 開閉ロック機能の有無｜◯
6. 温度ロック機能の有無｜×
7. リアルタイム温度表示の有無｜×

髪の表面にツヤが出にくかった点は気がかりです。155℃に設定して根本から毛先まで5秒かけて2回髪に通し、専用の機械で毛束の光沢を測定すると、ツヤは平均約9%アップしたのみ。満足の基準とした20%や、全体平均の約14%（※2024年10月時点）をどちらも下回りました。

比較したツヤが20%以上アップした商品と並ぶと、物足りない結果です。ツヤ感を出したい人は、ヘアオイルなどと併用するのがよいでしょう。